Rame-Oがコインの取り扱いを始める以前、2000〜2015年の間にアメリカ稀少コインを法外な価格で売り捌いていた業者があり、購入被害者からの無料相談や支援活動をヘリテイジ社と共に行っていました(現在でも相談をお受けしております)。
この業者は現在、事実上の廃業状態で新たな被害者は生まれていませんが、ここ最近の海外コイン投資ブームでコレクターではない一般の方が海外コインを多く購入されています。
コイン市場はコレクターの存在によって成り立っており、興味ない人にとってはタダでも欲しくない汚いコインにコレクターが数十万、数百万円の対価を支払うことは珍しくありません。もちろん、本人がそのコインにそれだけの価値を見出しているのですから、他人があれこれ言う立場ではありません(興味ない家族にとってはいい迷惑ですが)。
しかし、コイン投資ブームに乗って一般の方からの需要が増えるにつれ、将来の値上がりを約束するようなセールストークでコインを販売するショップが散見されるようになりました。正しい相場観を持たずにショップの言いなりで購入すると後で痛い目にあう、以前のように被害者が再び出てくるのではないかと危惧しております。
先日もネット上でコインショップを廻っていたら、あるコインが目に止まりました。
販売価格は約90万円で、業者間でも取り合いのコインなのに大変安い価格云々・・・と書かれております。
調べてみると、数ヶ月前にヘリテイジオークションで約50万円で落札されたコインでした。
尤も輸入コストや消費税、利益の転嫁も必要ですから、90万円という価格が暴利とは言えないでしょう。
しかし、このコインを投資対象として購入する側の立場で見ると・・・
50万円で落札されていますが、この価格には買主がオークション会社に支払う落札手数料20%が含まれています。つまり、出品者が受け取るのは20%を差し引いた40万円です。
90万円で購入したコインが売却時には40万円に・・・ちなみに、冒頭の詐欺業者は市場価格の10倍以上で売っていましたので、被害者が回収できた額は10〜20%という惨状でした。
あくまでオークションに出した場合の話なので、販売したコインショップがそれなりの価格で買い取ってくれるならば問題ありません。
投資目的でコインを購入される方は、常にリセールバリューを意識して立ち回る必要があると言えます。(続く)