1793年に米国で最初に鋳造されたセント硬貨がFlowing Hair Centでした。当初のデザインは、州の統一を象徴した15本の鎖が描かれており、チェーン・セントと呼ばれていましたが、リバティの表情が今一つなこともあって不評を買い、早々にデザインが変更されてしまいました。
新しいデザインはリバティの下に植物が描かれ、15本の鎖も花輪に変更されており、リース・セントと呼ばれました。
しかし、このリース・セントも直ぐにリバティキャップデザインへ変更されていまい、結局、この2種類は1793年のみの鋳造となっています。
そのため、この2種類のコインは非常に希少性が高く、特にチェーン・セントは高グレードの場合、市場価格は1億円を超えます。
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Liberty Cap Large Centは、2種類のチェイン・セント、リース・セントに続く1793年に登場した3番目のセント・コインです。
裏面は先代リース・セントをアレンジしたものとなっており、このリースのデザインは、その後米国鋳造されたコインの多くに採用されています。また、このシリーズはデザインの違いによるバリエーションが多いのも特徴です。
短命に終わった2枚と比べると、長期間鋳造されていた分、年代によっては比較的入手しやすいと思われます。