Mint(鋳造所)について

米国造幣局が発行したコインの多くには鋳造所を示す小さな文字「ミントマーク」が刻印されています(コインによっては刻印の無い年代もあり)。且つては8カ所の鋳造所がありましたが、現在はフィラディルフィア、デンバー、サンフランシスコ、ウェストポイントの4ヶ所となっています。

同じ種類・年代のコインでも鋳造所によって発行枚数が異なり、枚数が少ないミントマークのコインはやはり人気です。

稀少コインに登場する主な鋳造所

フィラデルフィア(1793 – )
ミントマーク P

1793年開設当時から現在に至るまでアメリカの中心的造幣局。
一部を除いてフィラデルフィア鋳造の稀少コインにはミントマークが刻印されていません。

1942 5C

カーソンシティ(1870 – 1893)
ミントマーク CC

1870年から1893年まで稼働。
カーソンシティはネバダ州の州都で、同じネバダ州のバージニアシティには有名な銀山 コムストック鉱脈があります。

1889-CC $1

ニューオーリンズ(1838 – 1861、1879 – 1909)
ミントマーク O

ミシシッピ川の河口 ルイジアナ州ニューオーリンズに造幣局の支所として1838年に開設。南部で採掘される地金鉱石を取り扱っていました。

1856-O $20

デンバー(1906 – )
ミントマーク D

鉱石の分析所として1863年に開設されたコロラド州デンバーのオフィスは、地元で金銀の採掘が増えたことにより1906年、鋳造所として再スタート。現在も鋳造を続けています。
なお、1838年〜1861年でDのミントマークを持つコインはデンバーでなく、ジョージア州ダロネガ鋳造です。

1918/7-D 5C

サンフランシスコ(1854 – )
ミントマーク S

1849年にカリフォルニアでもゴールドラッシュが始まり、採掘された金をフィラデルフィアに輸送するよりも現地で鋳造した方が経済的との理由で1854年 サンフランシスコにも鋳造所が設立されました。

1920-S $20